HACCPとは危害要因の分析と重要管理点と言う英文の頭文字からできています。
食品に関する危害要因とは異物混入などの物理的なもの、微生物の繁殖などによる食中毒発生などの生物的なもの、材料の選定や調理方法のミスによる化学的なものがあります。これらの危害要因については、従来から注意をしてきましたが、新たに行わなければいけないことには、何があるのでしょうか。HACCPでは、それらの危害要因を防ぐために、重要な管理点を明確にすることを求めています。物理的なものは工程内の異物が入るような作業に関して、そのリスクを低減する対応を行います。生物的なものは加熱温度とその時間について監視を連続的に実施することで、増殖を防ぎます。化学的なものは、材料の準備や納品時の受入検査に特別な注意を払うようにします。HACCPでは全数監視が喜保になるので、工程を限定して効率を下げないように実施することが重要です。
特に自動化が進んでいるような工程では、作業スピードを下げないように可能な全数監視を構築して安全性を担保します。新たな設備投資が必要なわけではなく、従来から行っている作業を見直してもれなく確認できる状態を構築するだけで十分です。導入後に今までと全く変わっていなかったと言うことも考えられます。最も重要なのは、工程を見直して重要な工程を明確化して、記録が残せるようにすることです。それだけでも安全性はかなり高まります。